Doctors Journal Vol.8
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20医療経営最前線レポート② 鈴木慶やすらぎクリニックの同席と、訪問診療への同行を行っています。私が診察で患者さんやご家族にお話しする内容を把握し意図を理解してくれているので、服薬指導時に適切なアドバイスができます。時には患者さんが医師や看護師には言えなかった悩みなどを薬剤師には打ち明けることもあり、そうした情報のフィードバックは非常に大切です。また、薬剤師の方たちと月に4回ほど勉強会も行って、お互いの情報交換や意見を取り交わしています。 本来の医薬分業とはそういうことだと思っています。医薬分業だからといって、医師と薬剤師がことさら付き合いを避けるのはおかしい。相互で協力し合う関係こそが患者さんにとって一番理想の医療の提供になると思っています。もちろんそこに経済的な相互関係はありません。 薬剤師は相当の勉強をして薬剤師になっているにも関わらず、今の調剤薬局の仕事は薬の袋詰め作業になってしまっています。薬剤師の資格が全く活きていない。また卒業後の勉強の機会も少ないので、もっと薬剤師が勉強して、時には「先生の処方はおかしいですよ」と言えるくらいでなければならない。そのような薬剤師になって欲しいと常にお願いしています。医薬分業の精度を高めるためには、薬剤師の権限をもっと高めるべきでもあり、と同時に薬剤師もそれに耐えうるだけの勉強もしなければならないと感じています。医院経営を成功させるためには 今までの医療経営手法は間違っている。患者さんが来てくれて、患者さんのニーズに対応する。全て受け待ちの医療経営です。これでは全然ダメです。もっと戦略的に攻めていかなければいけない。もし私が医院経営のスタッフだったら、診療の空いている時間帯、曜日を全て分析します。どの地域からの来院が弱いか等も分析します。先生の人気、時間帯に関する理由、看護師やスタッフの評判、地域性、交通の利便性とか、全て問題点を抽出し分析して経営にフィードバックし、反省すべき点、改善すべき点に取り組まなければいけない。顧客(患者さん)のニーズをヒアリングして、対策を考え、実行するのは当たり前です。 しかし多くの開業医は全然取り組んでいない。自分たちが反省するような機会を持とうとしない。医療経営が営利を目的とすることは違法と言う医師法の解釈に胡坐をかいているとしか思えません。これからの医療経営は攻めていかなければならない。患者さんを獲得してこなければならない。自分たちが患者さんからどう評価されているのかを患者さんのアンケートなどから分析した上で、問題点を常に監視し対処していかなければならない。待っているのではなくて、前を向いて自分たちから攻めていくのが医療経営にとっても当The Cutting Edge Report
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