Doctors Journal vol.10 2014 Spring
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31ん。お客様お一人お一人の人生にあわせてライフサイクルを考え、それに基づくライフリスクを洗い出し、それに最も適切と思われる対策をご提案しています。成木 それはとても大切なことですよね。私もお客様とお会いする時には、いつもそのことを念頭においてお話しを聞くようにしています。 特にドクターの場合は勤務医の時代と開業されてからでは、置かれた立場が全く異なり、さらに医療法人化ということもありますので、人生においていろいろなステージに立つこととなります。 恐らく他の職業ではこれほどまでお一人の人生の中で多くのステージを経験することは無いのではないでしょうか。編集部 そうですね、私も日々多くの先生方とお会いしていますが、皆さんそれぞれにお仕事上の立場がことなり、目指すものもあり、お考えも異なりますから、おのずと背負った責任やリスクも変わってきて当然だと思います。でもドクターというお仕事柄常に忙しくなかなかご自身のことを考えている時間も無いというのが現実ではないでしょうか。成木 確かにその通りです。人の命を預かるお仕事ですから、緊張の糸を解く間もなく日々を過ごされていて、自分のことは後回しという先生方が多いと思います。 しかしながらそれで良いわけではありません。どこかでご自身のライフサイクルを見つめて、そこに潜むリスクを考え、その対策を練っておくことは必要です。ドクターにも大切な家族があり、家族を守ることは大事ですよね。一度ご自身のライフサイクルを見つめてみることをお勧めします竹田 私がお会いしたドクターでこんな事例がありました。その方は40歳の時に開業されて、その後医院経営は順調に伸び、順風満帆に推移されていました。収入も増え、健康状態も良いことから生活も安定、人生を楽しんでおられたというわけです。 ご自宅を新築し、高級外車に乗ってご家族で海外旅行を楽しまれる。理想的なご家庭です。 ところが、お子様が成長されて医科大学に入学されてからが大変でした。お子様はお二人いらっしゃいましたが、入学金から毎年の学費の負担は重く、今まで通りの生活を崩すことなくそれらを負担しようとするのは困難なこととなってしまったのです。成木 あらかじめお子様の将来のために、進学資金を貯めておられる先生方は多いと思いますが、ついつい目先に追われ先々かかる必要資金の対策を先送りしてしまった結果の出来事ですね。分かっていたのに手を打ちそびれてしまったのでしょう。竹田 これはたまたま学費の問題でしたが、老後の介護や生活費、思いがけない相続税対策や急な大病などの際の医院経営対策など考えるべき問題は色々とあります。所得が高く立場も色々と変わるがために、より一層ライフリスクに注意を払い、素晴らしい人生をすごされるためにも、一度ご自身のライフサイクルというものを見つめる機会をお持ちになることをお勧めします。成木 そうですね。これからもより多くの先生方のライフリスクマネジメントのお手伝いをして行きたいと思います。竹田 後編に先ほどのドクターの事例にそったシミュレーションを掲載させていただきますので、ご参考にしていただければと思います。編集部 ドクターもご自身とご家族のために人生の節目ではそうしたライフサイクルやリスクを考えることの必要性が良くわかりました。次回以降では色々な事例を対象に具体的なリスクの検証とその対策事例などご紹介いただければと思います。ありがとうございました。ソニー生命保険エグゼクティブライフプランナー竹田 英志 氏Lifecycle Risk Management

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