ドクタージャーナル11号
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23な地域でした。さらには、私どものようなコンセプトを持ったクリニックはありませんでしたし、再開発地域でマンションも複数建築中でしたから、将来を見据えると十分採算は見込める場所だと確信できました。 この話を頂いてから、自宅からの通勤シミュレーションも行いました。距離のわりには思ったよりは時間がかからなかったので安心しました。私は人の話を鵜呑みにしない。まず自分の目で見て、一歩引いて客観視する傾向があります。逆を言えば簡単に人の話は信じないということでしょうか(笑)。―開業までにご苦労されたこととは何でしょうか。榎本 こちらに開業場所を決めてからも、クリニックのコンセプト固めで苦労しました。クリニックのイメージはできていましたが具体的に詰めていくのは大変で二人でいろいろと検討しました。それと、周辺の開業医の先生たちの診療科目、年齢や開業歴なども調べました。特に心配だったのは駅の乗降客の人数でした。最寄り駅の千住大橋駅の1日の乗降客人数はとても少ないのです。(※注11、326名/1日当り 平成25年度1日平均乗降客データ 京成電鉄調べ)但し、幾つか大型マンションが建設中ですので、数年後には住民も増えるだろう。そんなこともいろいろと考えました。クリニックの設計についても熟考し、内装などは特に考え抜きました。前職のクリニックでは設計段階から携わったので、その時の反省を新しいクリニックに思う存分反映させました。それと、地域のクリニックの見学に行き、良いと思ったところは参考にさせてもらいました。 一番こだわったのは棚の設置とか十分な収納スペースの確保でした。単純なことのようですが実は非常に重要で、前職の時には収納で大変苦労しました。これも実際に経験してみないと分からないことでした。院内の備品や家具なども、自分たちで探して節約できるところは節約しました。私が使っている椅子なども、購入した家具店に運んでもらい自分で組み立てました。待合室のオブジェも私たちで組み立てました。余計なお金をかける必要はありません。―榎本先生はすでに開業成功を経験されています。当然ご自分の経験則もお持ちだと思いますが、新たな開業に際して、自ら市場調査を行い、さらに学ばれて行こうとされたのはどうしてでしょうか。榎本 最初に現地を見たときはまだ更地で、周辺の人の通行もまばらでした。そこで実は私たちは独自でマーケットリサーチを行いました。通行人の方に、「今度こちらに引っ越してくるのですが、小児科や内科のクリニックはどこにあるのでしょうか?」と聞いて、この地域の医療環境を調べました。それと、患者さんからの評判の良いクリニックも調べさせて頂きました。先方の先生には大変申し訳ないのですが、母親を連れて行って診察していただき、私は待合でいろいろと観察させていただき、そこからいろいろと学ばせてもらいました。(笑)。 やはり患者さんが集まっているクリニックには、院内の内装とか先生の人柄とか理由があると確認できました。寺内 私どもでも、当然マーケットリサーチで聞き取り調査を行うのですが、ドクえのもとファミリークリニック

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