ドクタージャーナル15号
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14DoctorsJournalを迎えます。さらに本年12月には、アメリカ・フロリダでDLB国際会議が開催され、私もそこで講演を行う予定です。 最近、制作された「妻の病│レビー小体型認知症│」というドキュメンタリー映画があります。 統合失調症と誤診され3年間にわたり抗精神病薬を処方され続けた結果、正しい診断がついた時には、すでにレビー小体型認知症が相当悪化してしまっていた奥様と医師である夫との夫婦愛の生活が描かれています。 レビー小体型認知症は抗精神病薬に過敏性がありますから、これは誤診が生んだ悲劇です。しかし稀なことではないのです。日本中のいたるところで起きていることなのです。 先ほど述べましたが、現場では家族やケアする人たちが最初に、どうもアルツハイマー型認知症とは違うのではないかと気づくことが多い。しかし、その情報が診察や治療に生かされていない現実がある。結果として、ご本人や家族の方たちが大変な苦労をされている。 今やアルツハイマー型認知症に次いで2番目に多いとされるのがレビー小体型認知症です。 専門医も含めて多くの医師がレビー小体型認知症の診察、治療について十分な知識と情報を持つことが絶対に必要なのです。ですから、今後さらに多くの心あるドクターにレビー小体型認知症研究会に参加して頂きたいと願っております。家族会「レビー小体型認知症サポートネットワーク」を立ち上げる 併せて、レビー小体型認知症ご本人とご家族の交流や病気の正しい知識の普及を目的に家族会として、「レビー小体型認知症家族を支える会」を立ち上げました。本年からは名称を変更して「レビー小体型認知症サポートネットワーク」となっています。 既にある家族会の多くは主にアルツハイマー型認知症が対象です。 しかし、レビー小体型認知症ではご本人や家族の方の悩みやご苦労には特有のものがあります。 ですから正しい知識を持つとともに同じ病気をかかえる仲間と専門家のサポートが必要です。そこで、2008年にレビー小体型認知症の家族会を発足しました。 この家族会の特徴は、それまで多くある家族の方を中心とした家族会と違い、レビー小体型認知症の家族やケアスタッフだけでなく、医師がサポーターとして参加し、一緒になって運営しているという点です。ですから家族会を開催する時には必ず顧問医となっている医師が参加します。 現在は全国で、札幌、青森、宮城、福島、東京、神奈川、愛知、岡山の8カ所のエリアで、各エリアの責任者と顧問医を中心に交流会やフォーラムを開催していますが、今後も随時活動エリアを増やしてゆく予定です。 それと、全エリアの共同イベントである総会を、毎年行われるレビー小体型認知症研究会の第一部で開催しています。 また家族会のホームページでは、「レビー小体型認知症の診断・治療ができる専門医師一覧」を掲示して、どなたでも専門医に気軽に相談ができるようにしています。患者さんはよくわかっています 私の医師としての信念とは、患者さんをしっかりと診る、一言に尽きます。 ある90歳のレビー小体型認知症の老婦人の患者さんが私に「この頃のお医者さんは、コンピュータばっかり見ていて私の顔も見ないで診察する。私の身体にも触らない。それで診察が終わってしまう。これでいいんでしょうか。」と話されたことがあります。 驚くでしょう。これがレビー小体型認知症の患者さんの話なのです。 このことには多くの示唆があり
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